大阪の鳩被害と鳩駆除について

日本全国の都道府県の中でも、総人口ランキングで上位に入っている大阪府は、府内に約19万棟のマンションが建っています。
大阪市だけで見ても、マンションは約８万５千棟とかなりの数字です。
全国的にもかなり多いマンション数となりますが、そのマンションの深刻な被害として多く事例が挙がっているのが、鳩による被害です。

ハトはマンションやその近辺の公園に生息していることが多く、鳩被害の中でも特に糞尿による被害が多く報告されています。

ハトはマンションやビルといった人間の生活圏内に巣を作ることが多く、そこに一定期間移住し、その際に糞尿をマンションなどに排泄します。
鳩の糞尿は、マンションの環境や美観に悪影響を与え、最悪の場合は住民に対して皮膚病などの病気を発症させるなどの被害を与えることになります。
マンションに鳩が棲みついて被害が出る前に、ハト対策を講じることが必要となってきます。

近年ではインターネットを検索すれば何でも調べることができるため、DIYが流行っています。
そのため、自分で鳩駆除を行なおうという人も多く見受けられます。

たしかにホームセンターなどへ行くと、ハト駆除のためのグッズなどが多く販売されており、一見すると個人でも簡単に自分でも鳩駆除ができそうに思えてしまいます。
しかし、鳩は私たちが考えている以上に賢い生き物で、中途半端な知識と対策では効果が無く、費用と時間を無駄にしてしまう場合もあるのでおすすめはできません。

特に、鳩対策として一番多く販売され、実際によく見かける防鳥ネットは、張り方が良くないとハトがネットをくぐってベランダへ侵入をしてしまう事例が報告されています。
簡単そうに見えますが、やはり鳩駆除に対する経験と知識が必要となってきます。
ハト駆除をしたいときは、鳩駆除専門の業者に依頼することが費用と時間、効果の面から考えても得策です。

一方大阪市では、鳩を含む野生動物への「餌やり禁止条例」の施行が検討されています。
これは、鳩や野良猫などに無責任に餌を与えてはいけないというものです。
実際に大阪市住吉区で起こった集団での鳩への大量の餌やりは、鳴き声による騒音や糞被害など大きな鳩被害をもたらしました。

「餌やり禁止条例」は賛同を得る一方、愛護動物である猫も含まれるため、多くの反対意見も寄せられています。
これは、この条例の目的に一つに「野生動物の繁殖を抑える」という目的があるためです。
猫や犬といった動物は愛護動物であるため、去勢や里親制度で対応できる面があり、餌やり禁止では解決しないという意見があるのです。

たしかに室内で飼うことができる猫や犬であれば別の解決策があるかもしれませんが、鳩やカラスといった動物はそうはいきません。
鳩やカラスは室内で飼うことができず、糞を飼い主が処理するといったこともできないため、やはり「餌やり禁止条例」は一定の効果があると考えられます。

これまでは餌やりに関しての条例や刑罰が無かったため、公園などで鳩に餌付けをしてしまう人も多かったです。
そのため、看板などによる注意喚起で住民の協力を求めるに留まっていました。

鳩やカラスに餌を与えるのは動物愛護の精神からだと思いますが、餌付けによって鳩やカラスが集まり、鳴き声による騒音や糞害が発生しているのも事実です。
この「餌やり禁止条例」が実際に効果があるのか、鳩被害を防ぐことに繋がるのか、注目が集まっています。

マンションはもちろん、戸建て住宅でも、鳩が棲みついてしまった場合には個人での駆除は困難ですので、ハト駆除専門の業者に依頼をして対策してもらいましょう。
鳩を始め様々な害鳥、害獣への知識と経験を持っているため、被害の深刻度、ハトの建物への執着度、建物の構造から、最も適した対策をその知識と経験から講じてくれます。

専門業者の具体的な鳩駆除の方法として、忌避剤という薬剤を使うことが多いです。
薬剤といっても人間にとっては無害であることが特徴で、ハト駆除をするにあたり比較的効率が良い方法となっています。

また、ハトの糞尿による被害があった場合は、清掃作業も行ってくれます。
糞尿には人にとって有害な細菌を含んでいる場合があり、業者でも注意して清掃を行います。
人獣共通感染症と呼ばれるもので、クリプトコッカス症やサルモネラ菌による食中毒などもあるため、個人で清掃するのは余程のことが無い限り控えましょう。

鳩は普段の生活の中でどこでも見かけるので、人間に近い生き物と言えますが、その対策・駆除は一筋縄ではいきません。
被害が軽度な場合は個人でも対策や駆除を行えることもありますが、棲みついてしまった場合は困難を極めます。
費用、時間、そして効果、すべての面においてハト駆除専門業者に依頼した方が得策ということを覚えておきましょう。